ピロリ菌の除菌で胃がん予防・早期発見

胃がんは男性のがん罹患数の第1位で、女性でも乳がん、大腸がんに次いで、罹患数が多いがんです。

胃がんは年間約12万人に発生し、年間約5万人が亡くなっています。

 

胃がんの主な原因とされるのが「ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)」。

 ピロリ菌なんて、かわいい名前がついていますが、胃がんなどの胃の病気はピロリ菌の感染が主な原因だと考えられています。世界保健機関(WHO)の専門組織「国際がん研究機関」は全世界の胃がんの約8割がピロリ菌の感染が原因であると発表しています。

 

ヘリコとは「らせん」とか「旋回」という意味。ヘリコプターのヘリコと同じです。

ひげの部分も回転させて移動します。バクターとはバクテリア(細菌)。ピロリとは胃の出口(幽門)をさす「ピロルス」からきています。

以前は胃潰瘍などに症状が進んでいないとピロリ菌の除菌に保険が適用されなかったのですが、2013年2月から、内視鏡検査の実施などを条件に、症状が進む前の慢性胃炎の段階から、除菌に対して保険が適用されるようになっています。

 

日本は、欧米と比べて感染率が高く、50歳以上の人では70%以上がピロリ菌に感染していると指摘する人もいます。

ピロリ菌の感染が心配な方は、一度、胃内視鏡検査を受けてみてください。呼気(吐く息)を採ってその中に含まれている二酸化炭素を調べる方法など内視鏡を使わない検査方法もあります。