■がんとは何か

 

DNAにキズがつき、生まれる異常な細胞

 

がんは、日本人の2人に1人が生涯のうちにかかる「国民病」であり、亡くなる人は年間36万人を超えています。


 

国民の半数がかかり、3人に1人が命を落とす病気、こんな病気は他にありません。まさにがんは国民病で、世界でも類をみません。では、なぜこれほどがんが増えているのでしょうか。そして、がんとは一体、どんな病気なのでしょうか。

 

がん専門医によると、日本人が長生きするようになったからだと指摘しています。

 

がんは、人間の細胞の設計図であるDNAに徐々にキズがついたために生まれる異常な細胞簡単に言えば「がんは細胞の老化」だと指摘しています。

 

 

DNAのキズが積み重なるには、時間がかかります。たった1つのがん細胞が検査でわかるほど大きくなるには、通常10年から20年の時間が必要だといいます。つまり、長く生きなければ、がんを作るいとまがないのです。

がんは基本的に遺伝しません。がんは生活習慣病の一種といっても良い病気です。ただ、生活習慣は発がんリスクを高めることはあっても、がんになるかどうかは「運の要素が大きい」といいます。

 

 

最近の研究では、がん細胞は健康な人でも1日に5000個も発生していて、免疫細胞がそのがん細胞を退治していることが分かっています。

ただ、年齢を重ねると、DNAのキズが積み重なって、がん細胞の発生が増える一方で、免疫細胞の機能が落ちるために、発生したがん細胞が生き残る確立が増えるといわれています。

 

だからこそ、早期発見・早期治療が大切であり、がん検診をきちんと受けることが必要です。